そっくりになりたい
野沢雅子の衝撃。お笑いコンビ「アイデンティティ」の野沢雅子ネタは強烈なインパクトで、まずモノマネの完成度。『ドラゴンボール』の孫悟空そのままの声で、時にはマンガのままに、時には暴力的に、時にはエロティックに言葉を投げかける。そして悟空のコスプレではなく、声優の野沢雅子の格好で登場したのも新鮮だった。誰もが漠然とは感じつつも強く意識はしていなかった、(何だろ、野沢雅子のあの独特さは…)というモヤッとした部分を、ガッチリ具体化して見せたのである。優れたモノマネはいつもそうだ。みんなの心の片隅で引っかかる部分に誰よりも早くフォーカスし、デフォルメし、自分なりに表現する者が評価される世界なのだ。